国家公務員総合職（化学・生物・薬学）H29年 問51解説

　問 題　　　　　

パーキンソン病治療薬に関する記述 ㋐、㋑、㋒ のうち妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。

㋐　レボドパは、ドパミン前駆物質であり、主に肝臓でドパミンに変換された後、脳内に運ばれて作用を示す。
㋑　カルビドパは、ドパミン代謝酵素であるモノアミンオキシダーゼ阻害薬であり、脳内のドパミン量を増加させる。
㋒　ブロモクリプチンは、麦角アルカロイド誘導体であり、アゴニストとしてドパミン受容体に直接的に作用する。

1．㋐
2．㋐、㋑
3．㋐、㋒
4．㋑
5．㋒

 

 

 

 

 

　解 説　　　　　

㋐ ですが
レボドパは「中枢」でドパミンに変換されて作用を示します。肝臓で変換ではありません。よって、㋐ は誤りです。

㋑ ですが
カルビドパは、末梢性芳香族 L – アミノ酸脱炭酸酵素を阻害します。モノアミンオキシダーゼ阻害薬ではありません。よって、㋑ は誤りです。

㋒ は妥当な記述です。

以上より、正解は 5 です。