問 題
遺伝に関する次の記述の㋐、㋑、㋒に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。
「S 遺伝子座と T 遺伝子座は同じ常染色体上に位置する。S 遺伝子座には S と s の、また T 遺伝子座には T と t の二つの対立遺伝子が存在する。それぞれ大文字は優性、小文字は劣性の対立遺伝子を表し、-は対立遺伝子のどちらか一方が入るものとする。
S 遺伝子座と T 遺伝子座が 20cM 離れて位置するとき、SStt の遺伝子型をもつ個体と ssTT の
遺伝子型をもつ個体の交配により生まれる F1 個体から生じる配偶子の遺伝子型ごとの割合は、
ST:St:sT:st= ㋐ である。
また、F1 個体どうしの交配により生まれるF2 個体の遺伝子型ごとの割合は、S-T-:S-tt:ssT-:sstt= ㋑である。
S 遺伝子座と T 遺伝子座が 40cM 離れて位置しているとすると、F2 個体の遺伝子型ごとの割合
は、S-T-:S-tt:ssT-:sstt= ㋒となる。」
解 説
1cM は、100 回の減数分裂で 1 回組み換えがおこる距離のことです。これは基礎知識となります。
㋐ ですが
SStt と ssTT から生まれる F1 は、「St」及び「sT」で連鎖しています。そのため、配偶子形成において、組み換えがおきると「ST」「st」の配偶子ができます。こちらの割合の方が低いため、正解は 1 ~ 3 です。
㋑ ですが
F2 における sstt の比率に注目します。F1 の配偶子は 1/10 が st です。従って、st 同士を有する確率は 1/100 です。正解は 1 or 2 です。
㋒ ですが
㋐、㋑ と同様に、まず F1 を考えると、40cM なので配偶子の比は 2:3:3:2となります。st の配偶子ができる確率が 2/10 となるため、F2 における sstt は 4/100 です。
以上より、正解は 1 です。
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