国家公務員総合職(化学・生物・薬学)H28年 問71解説

 問 題     

コラーゲンに関する次の記述の㋐〜㋓に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

「コラーゲンはヒトにおけるほとんどすべての結合組織の主な構成成分であり、総タンパク質の約30 % を占める。ヒトでは少なくとも28 の異なるコラーゲン遺伝子が同定されており、その翻訳産物はそれぞれ様々な構造を形成する。

例えばⅠ型コラーゲンには、アミノ酸配列中 3 残基ごとに ㋐ が存在しているため、コラーゲン分子に特徴的な三重らせん構造が連続して存在し、それにより分子全体が ㋑ の構造をしている。

一方、 ㋒コラーゲンには、必ずしも3 残基ごとに ㋐ が存在しないため、不連続な三重らせん構造を形成する。㋒ コラーゲンは、 ㋓ の重要な成分の一つである。」

㋐  ㋑  ㋒  ㋓
1.アラニン 網目状 Ⅲ型  細胞膜
2.アラニン 棒 状 Ⅳ型  細胞膜
3.アラニン 棒 状 Ⅳ型  基底膜
4.グリシン 網目状 Ⅲ型  基底膜
5.グリシン 棒 状 Ⅳ型  基底膜

 

 

 

 

 

正解.5

 解 説     

㋐ ですが
コラーゲンは「グリシンーXーY」の繰り返し構造が特徴です。㋐ は「グリシン」です。

㋑ ですが
コラーゲン分子全体は「棒状」です。

㋒、㋓ ですが
基底膜の重要な構成成分である、非繊維性コラーゲンといえば「Ⅳ型」コラーゲンです。

以上より、正解は 5 です。

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