国家公務員総合職（化学・生物・薬学）H28年 問40解説

　問 題　　　　　

A → B で表される液相 1 次反応を、容積 5.00 m³ の連続槽型反応器で行う。原料成分 A の濃度を C_A、反応速度を r とすると、r =kC_A であり、k =2.00 × 10^-4 s^-1 である。また、原料の体積流量 v₀ は一定で v₀ =5.00 m³・h^-1 である。このときの A の反応率はおよそいくらか。

1． 37 ％
2． 42 ％
3． 47 ％
4． 52 ％
5． 57 ％

 

 

 

 

 

　解 説　　　　　

連続槽型なので、空間時間 τ = 容積 V/体積流量 v₀ を求めておきます。空間時間は 1 です。この時、反応係数 k とすると、残存率 η = 1/(1+kτ) です。

単位を合わせるために、k を時間あたりになおします。2.00 × 10^-4/s = 7.2 × 10^-1/h です。

η = 1/(1+0.72 × 1) ≒ 0.58 です。これは残存率なので、反応率は、１－残存率です。つまり、反応率は 1 – 0.58 ≒ 0.42 です。

以上より、正解は 2 です。