国家公務員総合職(化学・生物・薬学)H27年 問79解説

 問 題     

微生物の環境適応に関する次の記述の ㋐ ㋑ ㋒ に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

「微生物の種間でも酸素に対する応答は多様であり、酸素の有無にかかわらず生育可能である微
生物は ㋐ と呼ばれており、これに属するものとしては、酵母、大腸菌や ㋑ がある。㋐ は酸素がない条件下で発酵あるいは嫌気呼吸によりエネルギー獲得のための代謝を行う。㋑ が行う発酵におけるグルコースからピルビン酸に至る解糖系は ㋒ とも呼ばれている。」

 

 

 

 

 

正解.1

 解 説     

㋐ ですが
「酸素の有無にかかわらず」生育可能であれば「通性」です。正解は 1 ~ 3 です。

㋑ ですが
ビフィズス菌が、酸素に影響されにくいのですが「偏性」嫌気性菌に分類されることは聞いたことがあるかもしれません。また、乳酸菌は通性嫌気性菌です。正解は 1 ~ 2 です。

㋒ ですが
エムデンーマイヤーホフ(EM経路)も、エントナーードゥドロフ(ED経路)も、共に解糖系の一種です。EM が、大腸菌からヒトまで、多くの生物に保存されている経路です。ED は好気性の真正細菌でよく見られます。

以上より、正解は 1 です。

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