国家公務員総合職(化学・生物・薬学)H27年 問77解説

 問 題     

微生物を利用した飲食品に関する記述 ㋐ ~ ㋓ のうち妥当なもののみを挙げているのはどれか。

㋐ 一般的な味噌の発酵では、コウジカビ、酵母、乳酸菌、枯草菌が関与し、独特の風味が形成
される。
㋑ ビールは、糖化とアルコール発酵の二つの工程が順番に行われる単行複発酵により製造され
る。
㋒ 清酒の酒母工程は、酵母を純粋培養する工程であり、方法の違いから主に「生もと」、「速醸もと」の二つに分かれる。
㋓ みりんは、米麹と蒸したもち米を混合し、酵母を加えて 20 ~ 30°C で 40 ~ 60 日間、アル
コール発酵・熟成させて製造される。

1. ㋐ ㋒
2. ㋐ ㋓
3. ㋑ ㋒
4. ㋑ ㋓
5. ㋒ ㋓

 

 

 

 

 

正解.3

 解 説     

㋐ ですが
一般的な発酵では、枯草菌は味噌を腐敗させる原因となります。よって、㋐ は誤りと考えられます。

㋑、㋒ は妥当な記述です。
生もととは、乳酸が自然の乳酸菌から生まれてるのを待つ方法です。速醸もととは、酒母を造るとき、麹・掛米・水のほかに、市販の純度の高い醸造乳酸を加える方法です。

㋓ ですが
記述は「甘酒」の製造方法です。みりんは、焼酎に、もちごめ・こうじを加えて醸造した酒です。

以上より、正解は 3 です。

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