国家公務員総合職(化学・生物・薬学)H27年 問45解説

 問 題     

抗生物質 A、B、C の基本骨格に関する記述㋐~㋓のうち妥当なもののみを挙げているのはどれか。

㋐ 抗生物質 A は、ペニシリンと同じモノバクタム骨格を有する。
㋑ 抗生物質 B は、セファロスポリンC と同じペナム骨格を有する。
㋒ 抗生物質 C は、チエナマイシンと同じカルバペネム骨格を有する。
㋓ 抗生物質 A ~ C は、それぞれ対応する天然物の発見の歴史に対応し、A、B、C の順に開発された。

1. ㋐ ㋑
2. ㋐ ㋒
3. ㋑ ㋒
4. ㋑ ㋓
5. ㋒ ㋓

 

 

 

 

 

正解.5

 解 説     

㋐ ですが
「モノ = mono」は単一の、一つの という意味です。モノバクタムとは、ラクタム環が単一であるような骨格のことです。 A はラクタム環に別の環が結合しているため、モノバクタムではありません。また、ペニシリンはモノバクタム骨格ではありません。よって、㋐ は誤りです。

㋑ ですが
B は4+6の環なので「セフェム」骨格です。よって、㋑ は誤りです。

㋒、㋓は妥当な記述です。
A は アンピシリン、対応する天然物はペニシリンです。
B は セファレキシン、対応する天然物はセファロスポリンです。
C は パニペネム、対応する天然物はチエナマイシンです。

以上より、正解は 5 です。

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