国家公務員総合職(化学・生物・薬学)H27年 問43解説

 問 題     

画像診断技術及び診断薬に関する記述㋐~㋔のうち妥当なもののみを挙げているのはどれか。

㋐ X 線診断法は、組織や臓器によってX 線の反射率が異なることを利用している。
㋑ 磁気共鳴画像(MRI)診断法では、生体内の水素原子核(プロトン)の磁気共鳴(MR)信号を検
出し画像化している。
㋒ 磁気共鳴画像(MRI)診断法では、X 線診断法と異なり、放射線による被曝がない。
㋓ 超音波診断法は、臓器の境界面での反射波を測定しており、周波数が高いほど、減衰するこ
となく、より深部の組織へ到達し、より鮮明な画像が得られる。
18F-フルオロデオキシグルコースは、X 線コンピューター断層撮影法(X 線CT)での腫瘍細
胞の画像化に用いられる。

1. ㋐ ㋑
2. ㋐ ㋔
3. ㋑ ㋒
4. ㋒ ㋓
5. ㋓ ㋔

 

 

 

 

 

正解.3

 解 説     

㋐ ですが
「吸収率」の違いを利用しています。「反射率」ではありません。よって、㋐ は誤りです。

㋑、㋒ は妥当な記述です。

㋓ ですが
周波数が高いということは、波長が短いということです。波長が短いと透過性は小さくなります。より深部に到達するのは、周波数が「低い」超音波です。よって、㋓ は誤りです。

㋔ ですが
18F – フルオロデオキシグルコース といえば、PET で用いる放射性医薬品です。 X 線 CT での画像化ではありません。よって、㋔ は誤りです。

以上より、正解は 3 です。

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