国家公務員総合職(化学・生物・薬学)H27年 問14解説

 問 題     

図のように、水平で滑らかな床に質量 mA、mB の小球 A、B を置き、ばね定数 k の軽いばねでつなぎ、静止させた。ある瞬間に、 A に右向きの速度を与えたところ、この系の重心から見てA 、B はそれぞれ単振動した。重心から見た B の単振動の周期として最も妥当なのはどれか。

 

 

 

 

 

正解.1

 解 説     

単振動の周期なので

を思い出します。

自然長 L として、重心の x 座標を 0 とします。 B の x 座標は mA/(mA + mB) × L です。ばねの長さと、ばね定数は反比例します。重心から見た B までのばねのばね定数を k’ とおきます。長さが L でばね定数が k なので、長さが mA/(mA + mB) × L になったのであれば、k’ = (mA + mB)/mA × k です。これを公式に代入すれば

以上より、正解は 1 です。

別解
極端な例として、mA = 0 及び mB = 0 の時、周期も何もないはずなので、0になると考えられます。少なくとも、まともな値が出てはいけません。よって、まず選択肢 4,5 は明らかに誤りです。mB = 0 の時、選択肢 4 は普通の値になります。mA = 0 の時、選択肢 5 は普通の値になります。

同様に、mB = 0 の時、選択肢 2 は 2 π√mA/k となり、普通の値になります。mA = 0 の時、選択肢 3 は 2 π√mB/k となり、普通の値になります。よって、選択肢 2,3 も誤りです。

以上より、正解は 1 です。

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