国家公務員総合職(化学・生物・薬学)H27年 問8解説

 問 題     

クロレラの光合成量を調べるために、一定の細胞密度をもつクロレラ懸濁液を 1L ずつガラス瓶3本 (A、B、C) に満たして密閉し、実験を開始した。6時間光を照射した後に、18 時間暗黒下に置いた。光以外の環境条件は同じである。A は実験開始時(0時間)、 B は実験開始6時間後、C は実験開始 24 時間後に、懸濁液中の酸素量をそれぞれ測定したところ、次の表のように
なった。

このとき、クロレラが実際に行っている1時間当たりの光合成量は、懸濁液 1L 当たりの酸素量
でいくらか。ただしクロレラの呼吸速度及び光合成速度は一定で、暗黒下では光合成を行っていないものとする。さらに、実験中の懸濁液及びクロレラの量の変化はないものとする。

1. 0.60mg
2. 0.75mg
3. 0.90mg
4. 1.8mg
5. 7.2mg

 

 

 

 

 

正解.3

 解 説     

BC 間の 18時間で、酸素量が 13.1 – 10.4 = 2.7mg 消費されたと読み取れます。従って、1 時間あたり 0.15、呼吸による酸素消費が見られるということです。

AB 間は 6時間 なので、まず呼吸により 0.15 × 6 = 0.9 の消費が見られます。これをふまえれば、この 6 時間で合成された酸素量は、13.1 – 8.6 + 0.9 = 5.4mg です。1 時間あたり 0.9mg とわかります。

以上より、正解は 3 です。

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