国家公務員総合職(化学・生物・薬学)H27年 問3解説

 問 題     

標準状態で、二酸化炭素、水、エタノールの生成熱及びグルコースの燃焼熱は以下の通りである。標準状態で、グルコース 1mol がアルコール発酵(C6H12O6(固) →2C2H55OH(液)+2CO2(気))するときの反応熱はいくらか。

1. -68kJ・mol-1
2. 63kJ・mol-1
3. 130kJ・mol-1
4. 206kJ・mol-1
5. 335kJ・mol-1

 

 

 

 

 

正解.2

 解 説     

C6H12O6(固) →2C2H55OH(液)+2CO2(気) + Q の Q にあたる熱エネルギーを、与えられた式から求めてみようという問題です。この式の作り方は、与えられた式を「うまく並べて」足せばOKです。「うまく並べる」とは具体的には2つの step を経ます。それぞれの step について以下説明します。

step1:「ゴールの式の一部」が、「反応のうち1つだけにしか出てこない」ものを見つけて、「式における左右を揃えて」並べる。

step2:「ゴールの式に出てこないもの」は、「右と左に散るようにする。」 ※その際、うまく係数が 右、左それぞれ足したら同じになるようにがんばります。

炭素について、係数合わせをします。一番上の式を 4 倍し、左右を入れ替えます。また、水素に注目してうまく散るように、2番目の式を ×6 した上で、左右を入れ替えておきます。

以上でうまく並べ終わりました。以下のようになります。左右に同じものがある所を斜線で消しています。

以上より、正解は 2 です。

参考)H26no17

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