国家公務員総合職(化学・生物・薬学)H26年 問84解説

 問 題     

器官形成に関する記述 ㋐ ~ ㋓ の正誤の組合せとして最も妥当なのはどれか。

㋐ 鳥類では、中胚葉形成の後、未分節な側板中胚葉から体節が形成され、その後体節は硬節
と皮筋節へと変化する。
㋑ ショウジョウバエは、幼虫、蛹、成虫へと変化する完全変態を示し、成虫に特異的な器官の
原基(成虫原基)は、蛹期に形成される。
㋒ 両生類のシュペーマンオーガナイザーは、ある発生段階で別個体に移植すると、新たな胚軸
を誘導することができる。
㋓ シロイヌナズナの根端分裂組織は、静止中心と呼ばれるほとんど増殖しない細胞群とその周
囲に存在する細胞分裂を行う始原細胞から構成される。

㋐ ㋑ ㋒ ㋓
1. 正 誤 誤 正
2. 正 誤 誤 誤
3. 誤 正 正 誤
4. 誤 正 誤 正
5. 誤 誤 正 正

 

 

 

 

 

正解.5

 解 説     

㋐ ですが
「沿軸」中胚葉から体節が形成されます。「側板」中胚葉ではありません。よって、㋐ は誤りです。

㋑ ですが
前半は妥当な記述です。ショウジョウバエは完全変態を示します。しかし、成虫原基は「幼虫の体内に存在」します。蛹期に形成されるわけではありません。よって、㋑ は誤りです。

㋒、㋓ は妥当な記述です。

以上より、正解は 5 です。

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