国家公務員総合職(化学・生物・薬学)H26年 問75解説

 問 題     

RNA の構造と機能に関する次の記述の ㋐、㋑、㋒ に当てはまるものの組合せとして最
も妥当なのはどれか。

「一本鎖 RNA 分子は、塩基配列によって決まる独特な形に折りたたまれる。分子内の相補的塩
基配列間では、ステムと呼ばれる構造をとる。ステムでは、DNA の ㋐ に近い二重らせんをつくりやすい。1~数個の非対合塩基がステムから突出したこぶ状の構造は ㋑ と呼ばれ,RNA の高次構造形成に影響を与える。また、独特な三次構造をもつ RNA 分子は ㋒ として働くこともある。」

㋐ ㋑ ㋒
1. A 型 バルジ 受容体
2. A 型 バルジ 酵素
3. A 型 シュードノット 受容体
4. B 型 バルジ 酵素
5. B 型 シュードノット 受容体

 

 

 

 

 

正解.2

 解 説     

㋒ が判断しやすいです。触媒として働く RNA のことを「リボザイム」と呼ぶのを聞いたことがあるのではないでしょうか。㋒ が酵素です。これにより、正解は 2 or 4 です。この結果、㋑ は「バルジ」です。ちなみに「シュードノット」は、2つのステムループがくっついたような、二次構造の一種です。


㋐ ですが、まず DNA 二重らせんで最も一般的な構造は B 型です。そして、DNA – RNA や、RNA 二本鎖では A 型構造を取りやすいです。従って、㋐ は A 型と考えられます。

以上より、正解は 2 です。

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