国家公務員総合職(化学・生物・薬学)H26年 問9解説

 問 題     

がんに関する記述 ㋐、㋑、㋒ のうちから妥当なもののみを全て選び出しているのはどれか。

㋐ 我が国におけるがんによる死亡率(粗死亡率)に関して、1970 年代以降におけるがんの部位
別の割合をみると、男女とも、肺がんの割合が低下傾向で胃がんの割合が上昇傾向にある。

㋑ 一般にがん細胞は正常細胞に比べて増殖速度が遅く、特異的にがん細胞の増殖を抑制する薬
物が抗がん薬として用いられている。

㋒ 発がんの要因として、遺伝子異常、化学物質、放射線照射、ウイルス感染などが考えられて
いる。

1. ㋐
2. ㋒
3. ㋐、㋑
4. ㋐、㋒
5. ㋑、㋒

 

 

 

 

 

正解.2

 解 説     

記述 ㋐ ですが
肺がんは 1990 年代まで上昇を続け、現在は漸減傾向にあります。胃がんはずっと減少中です。よって、記述 ㋐ は誤りです。

記述 ㋑ ですが
前半部は正しい記述です。後半部ですが、抗がん薬は、一般に、通常の細胞もたたく薬です。「特異的に、、、増殖を抑制」する薬物が一般的とはいえません。よって、記述 ㋑ は誤りです。

記述 ㋒ は妥当な記述です。

以上より、正解は 2 です。

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