原子、分子、イオン

化学(かがく、ばけがく)は、物質の構造、性質についての知識体系です。身の回りにあふれるものが何からできているんだろう、どんな変化をするんだろうといった疑問に対する追求の蓄積です。

物の性質を表す最小の構成単位を分子といいます。分子の例として、水をあげます。水道から水が流れているイメージを想像してみてください。この水を拡大して見てみると、小さな水滴の集まりです。もっと拡大すると、もっと小さな粒の集まりです。限界まで拡大した時に、水は H2O という水素(H) 2つ、酸素 (O) 1つからなる小さな粒が構成単位となっています。この H2O が水分子です。

分子はさらにいくつかの原子からなります。水の例で言うと、水素という原子 及び 酸素という原子 です。身の回りのものは全て、せいぜい 100 種類程度の原子から構成されています。

原子は、中心に原子核があり、周囲に電子が存在します。つまり原子は「原子核+電子」です。さらに原子核は、正の電荷を持つ陽子 と 電荷を持たない中性子からなります。

原則として原子の電荷は0です。つまり、正の電荷を持った陽子数と、負の電荷を持った電子数が同じ数だけあります。ところが、何かの拍子で、ある原子から電子が離れて全体として正電荷を有するようになり、離れた電子を受け取った原子が負電荷を有するようになることがあります。このような「電荷を持った原子」や「電荷を持った原子を含む集まり」イオンと呼びます。

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