ある薬物治療 A と、B があった時、どちらが「よい医療」であるか、というのは評価の問題です。薬物治療の、経済評価手法においてよく用いられる手法として
費用最小化分析(CMA:cost – minimization analysis)
費用効果分析(CEA:cost – effectiveness analysis)
費用効用分析(CUA:cost – utility analysis)
費用便益分析(CBA:cost – benefit analysis) の4つがあります。
費用最小化分析とは、治療効果が同等である複数の薬物治療法に対して行われる分析です。費用が最小になる治療法が最も望ましいと評価されます。
費用効果分析とは、臨床効果が異なる治療法に対して行われる分析です。治療の費用と、生存年などの尺度によるアウトプットを評価します。この分析では、単純に良い・悪いは評価できないこともあります。
例えば、1億円で、1年間生存と、100万円で、7ヶ月生存(治療がなければ、3ヶ月生存とします)という治療があった場合「どちらがよい」というわけではないです。
費用効用分析とは、費用効果分析の一種といえるものです。治療の効果の指標として、質調整生存年(QALY:Quality – adjusted life year)を使います。
最大限のQOLで、1年生きることを、1QALYとして、1QALY 改善するために必要な追加費用を求めて分析を行います。
費用便益分析は、効果を、全て金銭価値に置き換える分析手法です。
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