前立腺癌、異常妊娠、異常分娩、不妊、子宮癌、子宮内膜症の概説

前立腺癌とは、前立腺に発生するがんです。最近増加傾向にあるがんです。特徴として、前立腺肥大症から前立腺がんになることはないことがあげられます。又、アンドロゲン(男性ホルモン)で増殖促進され、エストロゲン(女性ホルモン)で発育抑制されます。

前立腺がんの治療薬については、薬理学まとめ 代表的な性ホルモン代用薬及び拮抗薬 参照

異常妊娠とは、妊娠中、胎児側又は母体側に発生するさまざまな病的状態のことです。子宮外妊娠や多胎妊娠などがあげられます。

子宮外妊娠とは、受精卵が子宮以外の場所に着床して発育することです。受精は卵管でおきます。その後細胞分裂を繰り返しつつ子宮の内腔へと送り込まれ、ある程度発育すると着床能を持ちそこで着床します。しかし、何らかの理由で着床能を持った時にまだ卵管にいると、子宮外妊娠となります。

多胎妊娠とは、二人以上の胎児が同時に子宮内に存在する状態のことです。一般的な症状として、つわりが強い、子宮の増大が早いといった症状がみられます。又、妊娠高血圧症候群や貧血などが併発しやすくなります。

異常分娩とは、分娩時における様々な病的状態のことです。破水が早かったり、陣痛が弱かったりといった状態のことをさします。

不妊とは、出産を希望し、一定期間以上性生活を行なっているにもかかわらず2年以上妊娠しない状態のことです。

子宮癌とは、子宮に発生するがんのことです。子宮頸がんと子宮体がんに分類されます。

子宮頸がんは、ヒトパピローマウイルスにより発症する扁平上皮がんです。代表的な腫瘍マーカーは SCC です。子宮体がんは、エストロゲン依存性の腺がんです。代表的な腫瘍マーカーは、CA125です。

子宮内膜症とは、子宮内膜が子宮以外の場所に発生する疾患です。子宮内膜は、月経周期に伴い肥大→剥離を繰り返します。子宮以外の場所で子宮内膜が発生すると、その場所でも肥大 → 剥離のプロセスが進行するため、激しい月経痛などが症状として現れます。

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