前立腺肥大症の病態生理、治療薬、注意点

前立腺肥大症とは、前立腺が肥大することです。前立腺の肥大に伴い、尿道が圧迫されるため尿が出にくくなります。肥大の進行によりⅠ~Ⅳ期に分類されます。

I 期の特徴的な症状は、夜間頻尿(2~3回以上)です。II~III期の特徴的な症状は、残尿や尿路感染です。Ⅳ期の特徴的な症状は、尿閉や、腎機能の低下です。

前立腺癌との鑑別が重要です。PSA という腫瘍マーカーが用いられます。

(私見:前立腺肥大症は従来日本人には少ない病気だったとのこと。

すなわち前立腺が老化にともなって縮小していたとのこと。
→食生活の欧米化が問題とされている。
→食生活の欧米化とは、動物性脂肪の摂取の増加らしい。
→「動物性脂肪の摂取増加」により「男性ホルモン産生が増加すること」が主に注目されている。

一方、ED治療薬としてのシアリスが、前立腺肥大症にも適応が FDA により承認(2011、10月)。この事実は、むしろ「血行の不良」が大きな原因で、血を求めて組織が大きく肥大していることが前立腺肥大症の実像なのではないかと連想させる。

となれば、動物性脂肪の摂取により血液中の脂肪量が増加し、血管にプラークとしてたまっていくことが、食生活の変化と前立腺肥大症の増大を結びつけるのではないのか?この仮説の証明は、マウスの高コレステロールモデルによる前立腺の肥大が見られるかで研究が行えるような気がする。

もっと簡単に、コレステロールに関する大規模臨床研究を後ろ向きに再検討すれば?他にも、漢方のエビデンスブームにのっかるテーマとしていけるかも。すなわち、血流増加は、種々の漢方でデータが集まってきているから、更に前立腺付近の血流に焦点を絞ったり治験的にやってみたりとか。健康かつ男性がターゲットで、やりやすいと思ったりする。

又、血流が減少した時にがん化する細胞というのは、他に例は見られないのだろうか?そういった細胞に特徴的な遺伝子プロファイルは既に研究されていないのだろうか?などといった研究のタネを感じる。

実際の実験はできないからコンピュータのシミュレーションという観点から捉え直してみたい。少し調べてみると、前立腺肥大症の細胞増殖機能と遺伝子の関係を研究し、コレステロール合成に関与する酵素遺伝子が低下していることが2007~2008年度の名古屋市立大学 小島さんらにより研究されている。私見、メモ終わり。)

治療薬は、薬理学まとめました 3-1 3) 参考

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