播種性血管内凝固症候群(DIC)の病態生理、治療薬、注意点

DIC とは、何らかの基礎疾患、薬剤などにより、循環血における血液凝固系、血小板系が活性化される病態のことです。血液凝固系、血小板系が活性化された結果として、全身の血管において血栓が形成され、閉塞により臓器障害が引き起こされる上に、凝固因子や血小板の消費が進むことにより凝固障害がおこります。つまり、血が固まって悪さをする上に、出血傾向になるということです。

DIC の多くは、がん、白血病、敗血症などが原因です。又、薬剤による DIC も知られています。治療に用いられるのは、ヘパリン、ガベキサート、トレチノインなどです。血栓ができるため、血をさらさらにする薬が使われるように思うかもしれませんが、この病気に対しては凝固系の活性化防止と、血小板減少の対策が必要であり、特に抗血小板薬は用いてはならないことに注意が必要です。

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