画像診断薬

画像診断結果を明確にするために用いるのが画像診断薬です。

X 線造影剤としては、X 線吸収率を増加させる陽性造影剤と、X 線吸収率を低下させる陰性造影剤があります。陽性造影剤の代表例は硫酸バリウム、ヨウ素化物です。陰性造影剤の代表例は、酸素、二酸化炭素、空気などです。

MRI 造影剤としては、プロトン緩和時間を短縮するような、陽性造影剤であるガドリニウム製剤が代表例です。緩和時間には、磁場方向の緩和を示す T1 緩和と、磁場に対し垂直方向の緩和を示す T2 緩和があります。MRI では、検査を行うと T1 強調画像、T2 強調画像、、、といった様々な特徴的画像が得られます。ガドリニウム製剤は、T1 時間を短縮します。その結果、T1 強調画像におけるコントラストを明瞭にします。

超音波診断の造影剤としては、微小気泡造影剤であるペルフルブタンなどが用いられます。発生する微小な泡で、エコーを増強させて明確な画像を得ることができます。

画像診断用の放射性医薬品として、骨髄疾患診断に用いられる塩化インジウム(111In)、心筋疾患や悪性腫瘍診断に用いられる塩化タリウム(201Tl)、脳の診断などに用いられる過テクネチウム酸ナトリウム(99mTc)、甲状腺疾患に用いられるヨウ化ナトリウム(123I)などがあります。

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