Nernst の式とは、電極の平衡電位とイオン濃度の関係を表現する式のことです。先程の n,F (n は化学電池における酸化反応の式及び還元反応の式において電子の係数を合わせた時の、電子の係数。F はファラデー定数。)に加え、溶液中のイオン濃度を C1 , C2 とすると、以下が Nernst の式です。
Nernst の式のポイントは、電位と平衡定数の関係がこの式からわかるという点にあります。すなわち、適切な電気化学的装置を用いることにより、酸化還元反応が起きる溶液において電位を測定できます。その結果から、平衡定数を計算することができるということです。
又、生理学的な観点からは、神経細胞の電位差に関する基礎として重要です。すなわち
細胞内と細胞外における、Na+ イオンの濃度差が Na ポンプにより ATP を用いて維持されているのですが、この濃度差(C1 , C2 に該当)により何 V の電位があるのかを理論的に考察する基礎となっています。
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