活量とは、実在溶液における実効モル分率です。
理想溶液と現実の溶液のズレを補正するためのパラメータです。
現実の溶液で、ある物質のモル分率が x とします。この時、分圧などを測定すると、理論的な値と実際の実測値ではわずかにずれが生じます。そこで、実測値に対応するようなモル分率 a を活量と呼びます。式で表すなら、a = γx です。ここで γ のことを活量係数とよびます。理想溶液であれば、γ=1 となります。高濃度の強電解質溶液におけるイオンの平均活量係数は、1 より大きくなることがあります。
例として、1L の溶媒に、1mol の溶質を溶かしたとします。1mol/L のはずです。しかし実際にモル濃度を測定してみると、0.98 mol/L と測定されたとしましょう。a = 0.98 なので、活量係数 γ = 0.98 となります。この実験系において、1 L の溶媒に 2mol の物質を溶かせば、2 × 0.98 = 1.96 mol/L が 理想とのズレを補正した結果の値、活量です。
コメント