溶液の性質において、溶質の種類に依存しない(何が溶けていようが関係ない)性質のことを束一的性質とよびます。具体的には、蒸気圧降下、沸点上昇、凝固点降下、浸透圧が挙げられます。これらは、存在する溶質粒子の数のみに依存します。
蒸気圧降下に関する法則として、ラウール(Raoult)の法則があります。これは「揮発性溶媒 A の蒸気圧降下」が「不揮発性の溶質 B のモル分率に比例する」という法則です。
揮発性とは、蒸発するという意味です。イメージとしては、溶質 B は、蒸発しようとする溶媒Aの邪魔をするのですが、邪魔する溶質 B が多いほど、しっかり邪魔する = なかなか溶媒 A が蒸発できない = 蒸気圧が下がるという法則です。
浸透圧に関する用語としては、等張溶液という用語があります。等張溶液とは、血液と同じ浸透圧を示す溶液のことです。代表例は 0.9 w/v% NaCl (100ml 中に 0.9g の NaCl が溶けている溶液)や、5.0 w/v % ブドウ糖水溶液が挙げられます。
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