代表的な物理変化、化学変化に伴う標準エンタルピー変化

代表的な物理変化として、相転移があります。相とは、ある特徴を持った系の安定な状態です。代表的な相は物質の三体です。すなわち、固相、液相、気相です。

代表的な化学変化として、結合解離があります。

標準エンタルピーとは、標準状態(0℃、1atm = 105 Pa)におけるエンタルピーです。エンタルピーが「定圧」という条件下における反応熱だったことを思い出すと「標準」の必要性を思い出しやすいのではないかと思われます。

相転移におけるエンタルピー変化として、蒸発エンタルピー、融解エンタルピー、昇華エンタルピーがあります。また、結合解離におけるエンタルピー変化は、結合解離エンタルピーとよばれます。

エンタルピー変化は、反応経路に依存せず、変化の前後の状態のみにより決定されます。つまり、ある反応 A → B を、A → C → B としても、全体のエンタルピー変化は変わりません。また、A → B のエンタルピー変化量は、A → C 、及び C → B のエンタルピー変化量の和で表されます。これを「ヘスの法則」と呼びます。

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