問 題
ウイルス性肝炎(A型、B型、C型)に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- C型肝炎の感染経路は、非経口感染である。
- B型肝炎ウイルスは、RNAウイルスである。
- A型、B型、C型のいずれも、ウイルスが肝細胞を直接破壊して発症する。
- B型肝炎ウイルスの抗体は、HBc → HBe → HBsの順で陽性化する。
- C型急性肝炎の慢性化率は他の肝炎に比べて低い。
正解.1, 4
解 説
C 型肝炎は、主に輸血、針刺し事故などを通じて感染します。C 型肝炎ウイルスは、感染力がかなり弱く、ウイルスの混入している血液が皮膚を突き破って侵入しない限り感染はまずおきません。
B 型肝炎ウイルスは、DNA ウイルスです。よって、RNAウイルスではないので、選択肢 2 は誤りです。
肝炎ウイルスによる肝炎発生の機序は、ウイルス自体が肝細胞を破壊するのではなく、肝細胞内で増殖するウイルスに対し、免疫反応が亢進し、肝細胞も一緒に障害を受けることによります。よって、ウイルスが肝細胞を直接破壊して発症するわけではないので選択肢 3 は誤りです。
選択肢 4 はその通りの記述です。
B型肝炎ウイルスの抗体は、HBc → HBe → HBsの順で陽性化します。
C 型肝炎は、ウイルス感染後、70~80% 程度が慢性化します。これは、他の肝炎と比べて、決して低くはありません。よって、選択肢 5 は誤りです。
以上より、正解は 1,4 です。
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