薬剤師国家試験 第98回 問39 過去問解説

 問 題     

核酸合成を阻害し、抗真菌作用を示すのはどれか。1つ選べ。

  1. ナイスタチン
  2. フルシトシン
  3. ミカファンギン
  4. ミコナゾール
  5. テルビナフィン

 

 

 

 

 

正解.2

 解 説     

ナイスタチンは、ポリエン系抗生物質のひとつです。細胞膜のエルゴステロールと結合し、膜に小孔を作り、殺菌的に作用します。

フルシトシンは、真菌細胞内に取り込まれた後、シトシン脱アミノ酵素により5-FUとなり、核酸合成の阻害を介して、抗真菌作用を示します。

ミカファンギンは、キャンディン系抗生物質です。1,3-β-D-グルカンの合成を非競合的に阻害することにより、抗真菌作用を示します。

ミコナゾールは、細胞膜構成成分であるエルゴステロールの合成阻害により抗真菌作用を示します。

テルビナフィンは、スクアレンエポキシダーゼを選択的に阻害することで、細胞膜構成成分であるエルゴステロールの生合成を阻害し、抗真菌作用を示します。

以上より、正解は 2 です。
類題 104-162

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