薬剤師国家試験 第98回 問37 過去問解説

 問 題     

シクロスポリンの免疫抑制作用の機序はどれか。1 つ選べ。

  1. カルシニューリンの阻害
  2. ジヒドロ葉酸還元酵素の阻害
  3. ピリミジン合成経路の阻害
  4. プリン合成経路の阻害
  5. インターロイキン – 6 (IL – 6) 受容体の遮断

 

 

 

 

 

正解.1

 解 説     

シクロスポリンは、T細胞細胞質内の FK binding protein(FKBP) に結合し、カルシニューリンの機能を阻害することで NF-AT(Nuclear factor of activated T-cell)の核内移行を抑制することにより作用します。NF-AT は、転写因子です。IL-2 の分泌を引き起こします。

カルシニューリンの機能阻害とは、より具体的にいうと Ca2+ 依存性セリン/トレオニンホスファターゼ活性の阻害です。

以上より、正解は 1 です。
類題 101-188

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