薬剤師国家試験 第99回 問189 過去問解説

 問 題     

メニエール病の病態及び治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. めまいは反復性である。
  2. 蝸牛内の内リンパ液が減少している。
  3. 聴力は正常である。
  4. ベタヒスチンメシル酸塩が内服で用いられる。
  5. プロプラノロール塩酸塩が静注で用いられる。
  6. プロカテロール塩酸塩水和物が内服で用いられる。

 

 

 

 

 

正解.1, 4

 解 説     

選択肢 1 は、その通りの記述です。

選択肢 2 ですが
メニエール病の本体は、内リンパ水腫です。つまり、リンパ液が過剰に溜まっています。よって、選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 ですが
メニエール病の症状として、めまいの他、難聴などの症状もあります。聴力が正常であるとはいえません。よって、選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 は、正しい記述です。

選択肢 5,6 ですが
メニエール病の治療薬としては、内リンパ水腫軽減を目的とした血流改善薬(ベタヒスチンなど)や、利尿薬や、ステロイド等が用いられます。又、末梢神経障害に対して、ビタミン B12 製剤も、よく用いられます。さらに、対症療法として、自律神経症状や吐気の抑制を図り、ジアゼパムや、ジフェンヒドラミンなどが用いられます。プロプラノロールのような β 遮断薬や、プロカテロールのような β 刺激薬は用いられません。よって、選択肢 5,6 は誤りです。

以上より、正解は 1,4 です。

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