問 題
医師より、以下に示す組成の輸液(1,000 mL)の調製依頼があった。
生理食塩液、塩化カルシウム注射液(0.5 mol/L)、50 w/v%ブドウ糖注射液及び注射用水を用いて調製する時、必要量(mL)として最も近い値の組合せはどれか。 1 つ選べ。
塩化ナトリウムの式量及びブドウ糖の分子量は、それぞれ 58.5 及び 180 とする。
(電解質組成)
Na+ 77 mEq/L、Ca2+ 3 mEq/L、Cl− 80 mEq/L
浸透圧を 300 mOsm/L に調整する。

解 説
mol/L × 価数 = Eq/L が基礎知識です。また、1 mol/L = 1 mmol/mL もよく使う単位変換なので見慣れておくとよいです。
【生理食塩液についての計算】
生理食塩液は、0.9 % NaCl 水溶液です。1L 中に NaCl が 9g 入っています。NaCl 9g を 物質量に直すと 9 ÷ 58.5 ≒ 0.154 なので 0.154 mol/L = 154 mmol/L です。水溶液中で NaCl は電離して Na+ と Cl– になります。価数が 1 なので、Na+:154 mEq/L です。
依頼された電解質組成の Na+ に注目すれば、生理食塩液 の丁度半分の濃度になっているので、必要な生理食塩液は 1 L の約半分、つまり 約 500 mL です。正解は 4,5,6 です。
【塩化カルシウム注射液についての計算】
塩化カルシウム注射液 (0.5 mol/L) は、1L 中に CaCl2 を 0.5 mol 含みます。水溶液中で CaCl2 は電離して、Ca2+ と 2Cl– になり、カルシウムに注目すれば価数が 2 なので 塩化カルシウム注射液 0.5 mol/L → Ca2+ 1.0 Eq/L = 1mEq/mL です。
依頼された電解質組成の Ca2+ は 3mEq/L です。塩化カルシウム注射液 1mL で Ca2+ 1mEq → 3mL で 3mEq です。正解は 4 or 5 です。
【ブドウ糖注射液についての計算】
生理食塩液由来で 154 mOsm/L、塩化カルシウム由来で Ca2+ が 1.5 mmol/L、Cl– が 3.0 mmol/L なので 合わせて 4.5 mOsm/L 合計で大体 160 mOsm/L になります。 不足している浸透圧は 約 140 mOsm/L です。※ ブドウ糖は非電解質 (水中で電離しない) ので、浸透圧の単位 Osm と 物質量の単位 mol は同じと扱ってよいです。
50 w/v% ブドウ糖注射液は、100 mL 中に 50g ブドウ糖を含みます。ブドウ糖の分子量が 180 なので、(50/180) mol/100mL です。
140 mmol = 0.14 mol ブドウ糖が含まれる容量 を x mL とすれば (50/180):100 = 0.14:x が成立します。これを解けば、x = 50.4 です。近い選択肢の値は 50.9 となります。
以上より、正解は 4 です。

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