国家公務員総合職(化学・生物・薬学)R4年 問42解説

 問 題     

生体試料の前処理法に関する次の記述の ㋐、㋑、㋒ に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

「酸を用いて除タンパクを行う場合には、 ㋐ などが主に用いられる。水溶液中の弱酸性薬物を、有機溶媒を用いて溶媒抽出する場合には、水溶液の pH を薬物の pKa よりも ㋑ する方が、抽出効率が良い。

固定相として ODS (オクタデシルシリル化シリカゲル) を用いて固相抽出を行う場合に、保持された物質を追い出す際には ㋒ などの有機溶媒が用いられる。」

 

 

 

 

 

正解.3

 解 説     

㋐ ですが
除タンパクに用いる酸としては、過塩素酸、トリクロロ酢酸、メタりん酸などが用いられます。正解は 3 ~ 5 です。

㋑ ですが
弱酸性薬物を HX とすれば、有機溶媒側に分配されるのは 分子形なので、HX であってほしいです。そのため、水溶液の pH ができるだけ低いと 溶液中に H+ が多く電離しているので、薬物が HX になりやすいです。㋑ は「低く」です。正解は 3 or 5 です。

㋒ ですが
メタノールやアセトニトリルなどが用いられます。


以上より、正解は 3 です。

類題 H28no43 生体試料の前処理
https://yaku-tik.com/yakugaku/km-28-43/

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