国家公務員総合職(化学・生物・薬学)R3年 問104解説

 問 題     

環境による生物の変化に関する記述 ㋐、㋑、㋒ のうち、妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。

㋐ 繁殖のコストが大きい環境では、現時点での繁殖が将来の繁殖の機会を大きく妨げるので、一生に一度だけ子を産む一回繁殖型が進化しやすい。

㋑ 環境が不規則に大きく変化し、密度に依存しない壊滅的な死亡が生じる条件では、r 戦略者が K 戦略者よりも進化しやすい。

㋒ 生物個体を事前に数日 ~ 数週間相対的に低い温度にさらすことで、より低い温度への耐性を獲得することがあり、これは順化の代表的な例である。

1.㋐、㋑
2.㋐、㋒
3.㋑
4.㋑、㋒
5.㋒

 

 

 

 

 

正解.4

 解 説     

㋐ ですが
繁殖のコストが大きい環境とは、繁殖しづらい環境です。この場合、複数回繁殖することで繁殖成功の可能性を高めると考えられます。㋐ は誤りです。

㋑ は妥当です。
内的自然増加率を高くするのがr- 戦略です。具体的には、同一時間内でたくさん子を作る戦略です。環境収容力を増やすのが K – 戦略です。計画的に一定数の子を作る戦略です。

㋒ は妥当です。
順化の代表的な例についての記述です。


以上より、正解は 4 です。

類題 R1 no104  植物の繁殖戦略
https://yaku-tik.com/yakugaku/km-r1-104/

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