国家公務員総合職(化学・生物・薬学)R3年 問103解説

 問 題     

撹乱に関する記述 ㋐ ~ ㋓ のうち、妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。

㋐ 撹乱は、非平衡群集での種の共存を可能にする。

㋑ 撹乱が強すぎると、個体数を回復することができず、絶滅する種が増えて種多様性は低下する。

㋒ 生物群集に対する捕食と撹乱の違いは、捕食は個体数の多い種が集中的に狙われる傾向があるのに対して、撹乱は個体数の多さによらず死亡率の上昇をもたらす傾向がある点にある。

㋓ 撹乱の頻度が高い生態系では、内的増加率が高い種ではなく、競争力の高い種が優占する。


1.㋐、㋑
2.㋐、㋑、㋒
3.㋐、㋓
4.㋑、㋒、㋓
5.㋒、㋓

 

 

 

 

 

正解.2

 解 説     

「撹乱 (かくらん)」は、生態系・群集・あるいは個体群の構造を乱し、資源・基質の利用可能量・物理環境を変えるような顕著なイベントと定義されます。

㋐ ~ ㋒ は全て妥当です。
撹乱についての記述です。

㋓ ですが
撹乱の頻度が高い生態系では、r 戦略者、つまり内的増加率が高い種の方が有利と考えられます。㋓ は誤りです。


以上より、正解は 2 です。

類題 H28no103 生物多様性とその保全
https://yaku-tik.com/yakugaku/km-28-103/

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