国家公務員総合職(化学・生物・薬学)R2年 問62解説

 問 題     

食品の表示と食品添加物に関する記述 ㋐~㋓ のうち、妥当なもののみを挙げているのはどれか。ただし、表示基準は令和元年における食品表示法に基づくものとする。

㋐ くるみやカシューナッツは、アレルギー物質を含む原材料の表示を義務付けられてはいないが、表示が推奨されている。

㋑ 醤油や水飴など、組換えられた DNA やこれにより生じるタンパク質が検出できない加工食品の場合でも、遺伝子組換え原料を使用した場合は、「遺伝子組換え」と表示することが義務付けられている。

㋒ 原則として、食品に含まれる全ての添加物は、加工助剤であっても表示が義務付けられている。ただし、栄養強化の目的で使用されるものやキャリーオーバーについては表示が免除される。

㋓ 許容 1 日摂取量は、ヒトが生涯にわたり毎日摂取し続けても健康への悪影響がない量として設定され、動物実験から得られた無毒性量から算出される。


1.㋐、㋒
2.㋐、㋓
3.㋑、㋒
4.㋑、㋓
5.㋒、㋓

 

 

 

 

 

正解.2

 解 説     

㋐ は妥当です。
食物アレルギーの原因について、えび、かに、卵、乳、小麦 (症例数が多いもの) に加え、そば、落花生 (症状が重篤、生命に関わり 特に留意が必要) が 特定原材料として、表示が義務化されています。

※ 令和 5 年 3 月 9 日、食品表示基準が改正され、アレルギー表示が義務付けられた品目(特定原材料)に「くるみ」が追加されています。


㋑ ですが

組み換え DNA やタンパク質が検出されない場合においては、表示義務はありません。㋑ は誤りです。

㋒ ですが
加工助剤やキャリーオーバーに関しては表示が免除されています。㋒ は誤りです。

㋓ は妥当です。
許容 1 日摂取量 (ADI) についての記述です。


以上より、正解は 2 です。

類題 H26 no61 加工食品の表示基準
https://yaku-tik.com/yakugaku/km-26-61/

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