問 題
肝疾患、膵疾患及び胆道疾患の治療に用いられる薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2 つ選べ。
- フロプロピオンは、カテコール – O – メチルトランスフェラーゼ (COMT) を阻害してノルアドレナリンの代謝を抑制することで、Oddi 括約筋を弛緩させる。
- ウルソデオキシコール酸は、胆汁酸の増加を伴わずに胆石表面のコレステロールをミセル化することで、コレステロール胆石を溶解する。
- カモスタットは、膵外分泌を促進して膵機能を活性化することで、慢性膵炎を改善する。
- テノホビルは、NS5A 複製複合体を阻害することで、B 型肝炎ウイルス (HBV) の複製を抑制する。
- ソホスブビルは、NS5B RNA 依存性 RNA ポリメラーゼを阻害することで、C 型肝炎ウイルス(HCV) の複製を抑制する。
正解.1, 5
解 説
選択肢 1 は妥当です。
フロプロピオンについての記述です。
選択肢 2 ですが
ウルソデオキシコール酸は催胆薬の一種です。つまり、肝臓からの胆汁分泌を促進します。「胆汁酸の増加を伴わずに」ではありません。選択肢 2 は誤りです。
選択肢 3 ですが
カモスタットはタンパク質分解酵素阻害薬です。すなわち、消化酵素阻害薬です。「膵機能を活性化」するわけではありません。選択肢 3 は誤りです。
選択肢 4 ですが
テノホビルは、核酸アナログです。核酸系逆転写酵素阻害薬 (NRTI) として作用します。NS5A 複製複合体阻害薬ではありません。選択肢 4 は誤りです。
選択肢 5 は妥当です。
ソホスブビルについての記述です。
以上より、正解は 1,5 です。
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