薬剤師国家試験 第109回 問40 過去問解説

 問 題     

抗悪性腫瘍薬のうち、チュブリンに結合し微小管の重合を阻害するのはどれか。1 つ選べ。

  1. シスプラチン
  2. メトトレキサート
  3. ビンクリスチン
  4. フルオロウラシル
  5. ブレオマイシン

 

 

 

 

 

正解.3

 解 説     

チュブリンに結合し、微小管の重合を阻害することで細胞分裂を抑制する抗悪性腫瘍薬は、

抗悪性腫瘍薬です。接頭辞の「ビン…」で判断するとよいです。選択肢からは「ビンクリスチン」が妥当です。


以上より、正解は 3 です。


ちなみに、選択肢 1 ですが

シスプラチンは、プラチナ製剤です。アルキル化剤と類似した作用機序を示します。DNA に架橋形成で、細胞増殖を抑制します。

選択肢 2 ですが
メトトレキサートは、葉酸代謝拮抗薬です。

選択肢 4 ですが
フルオロウラシルは、チミジル酸合成酵素を阻害することで、DNA 合成を阻害します。

選択肢 5 ですが
ブレオマイシンは、抗腫瘍抗生物質です。金属イオンを補因子としてキレートし、分子状酸素を活性化することでフリーラジカルを作って DNA を損傷すると考えられています。


類題
105-040 抗悪性腫瘍薬
https://yaku-tik.com/yakugaku/105-040/

国家公務員総合職(化学・生物・薬学)H26年 問51
https://yaku-tik.com/yakugaku/km-26-51/

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