問 題
84 歳男性。妻との二人暮らし。軽度のアルツハイマー型認知症と診断され、ドネペジル塩酸塩による治療を開始した。
問214
処方された医薬品と、その標的タンパク質に相互作用する内因性物質の正しい組合せはどれか。1 つ選べ。
- A と a
- A と c
- B と b
- B と c
- C と a
- C と b
問215
妻から「薬は夫が自分で管理しているが、飲んだはずの薬を再度飲んだり服薬を忘れる日があるようだ。」、「服薬後の食欲低下と腹痛、下痢がある。」と薬局に相談があった。また、認知症治療を続け、夫が薬を正しく使用しているか確認できるようにしたいとの要望があった。
患者の状態等や妻の要望を考慮して、かかりつけ医に提案する、ドネペジル塩酸塩錠から変更する薬剤として最も適切なのはどれか。1 つ選べ。
- ドネペジル塩酸塩口腔内崩壊錠
- ドネペジル塩酸塩経口ゼリー
- ガランタミン錠
- リバスチグミンテープ
- メマンチン塩酸塩錠
正解.
問214:5
問215:4
解 説
問214
ドネペジルなので、Ach E(アセチルコリンエステラーゼ)阻害薬です。構造については、99-106(ドネペジルの合成とアルドール縮合) に既出です。C が該当します。標的タンパク質に相互作用する内因性物質とは、アセチルコリンのことです。a が該当します。
ちなみに
A は、ジフェンヒドラミン
B は、ビソプロロール
b は、アドレナリン
c は、ヒスタミン です。
以上より、問214 の正解は 5 です。
問215
経口では「正しく使用しているか確認できるようにしたい」という要望が叶えられません。テープ剤が妥当と考えられます。
以上より、問 215 の正解は 4 です。
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