問 題
イヌリンの主な腎排泄過程として最も適切なのはどれか。1 つ選べ。
- 糸球体ろ過
- 近位尿細管における分泌
- 近位尿細管における再吸収
- 遠位尿細管における分泌
- 遠位尿細管における再吸収
正解.1
解 説
腎臓における排泄は、大きく3つの過程によります。1:糸球体ろ過、2:尿細管分泌、3:尿細管再吸収 です。イメージは以下になります。
糸球体ろ過速度とは、糸球体を通過する液体(原尿)の通過速度です。GFR(glomerular filtration rate) と呼びます。100mL/min ぐらいです。腎機能の指標として、GFR が用いられます。
GFR の測定は、理想的にはイヌリンという糖の一種を投与し尿中への排泄量を測定します。イヌリンは、ほぼすべてろ過される上に分泌や再吸収をうけない という特徴があります。そのため、イヌリンの腎排泄量がわかれば糸球体ろ過された血液量がわかるというわけです。
従って、イヌリンの主な腎排泄過程は、糸球体ろ過です。
以上より、正解は 1 です。
類題 107-46(イヌリンの血漿中濃度と尿中排泄速度の関係)
参考 薬剤学まとめ 腎における排泄機構
参考 糸球体ろ過速度
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