薬剤師国家試験 第101回 問36 過去問解説

 問 題     

血小板のプロスタノイド IP 受容体を刺激して、血小板凝集を抑制するのはどれか。1 つ選べ。

  1. ナファモスタット
  2. チクロピジン
  3. ダルテパリン
  4. ベラプロスト
  5. シロスタゾール

 

 

 

 

 

正解.4

 解 説     

選択肢 1 ですが
ナファモスタットは、タンパク質分解酵素阻害薬です。急性膵炎の治療に用いられます。血小板凝集抑制薬では、ありません。よって、選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 ですが
チクロピジンは、ADPの P2Y12 受容体を遮断することでアデニル酸シクラーゼ活性を増強しサイクリックAMP(cAMP)を増加させます。その結果、血小板凝集を抑制させます。プロスタノイド IP 受容体の刺激によってでは、ありません。よって、選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 ですが
ダルテパリンはヘパリン類似薬です。「アンチトロンビンⅢを介した抗 Xa 因子作用を十分有するが、アンチトロンビンⅢを介した抗トロンビン作用がそれほど強くない」という特徴を有する薬です。プロスタノイド IP 受容体の刺激では、ありません。よって、選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 は、正しい選択肢です。

選択肢 5 ですが
シロスタゾールは、ホスホジエステラーゼ阻害により作用する抗血小板薬です。プロスタノイド IP 受容体の刺激では、ありません。よって、選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 4 です。
類題 99-162

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