薬剤師国家試験 第101回 問35 過去問解説

 問 題     

腎において尿酸の再吸収に関わる輸送体を阻害する痛風・高尿酸血症治療薬はどれか。1つ選べ。

  1. ベンズブロマロン
  2. ラスブリカーゼ
  3. コルヒチン
  4. フェブキソスタット
  5. クエン酸カリウム・クエン酸ナトリウム配合製剤

 

 

 

 

 

正解.1

 解 説     

選択肢 1 は、正しい選択肢です。
ベンズブロマロンは、尿酸の尿細管における再吸収を特異的に抑制する薬です。

選択肢 2 ですが
ラスブリカーゼは、遺伝子組換え尿酸オキシダーゼです。点滴静注薬です。がん化学療法に伴う高尿酸血症の治療に用います。尿酸再吸収に関わる輸送体を阻害するわけでは、ありません。よって、選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 ですが
コルヒチンは、微小管タンパク質(チュブリン)と結合することで微小管の形成を阻害します。これにより、関節炎症部位への好中球の遊走を抑制することで痛風発作を緩解します。尿酸再吸収に関わる輸送体を阻害するわけでは、ありません。よって、選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 ですが
フェブキソスタットは、キサンチンオキシダーゼ(XO)阻害薬です。尿酸再吸収に関わる輸送体を阻害するわけでは、ありません。よって、選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 ですが
クエン酸カリウム・クエン酸ナトリウム製剤は、酸性尿を改善するために用いられます。尿酸再吸収に関わる輸送体を阻害するわけでは、ありません。よって、選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 1 です。
類題 97-212213
参考 薬理学まとめ 高尿酸血症、痛風治療薬

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