薬剤師国家試験 第101回 問34 過去問解説

 問 題     

前立腺がん治療に用いるアンドロゲン受容体遮断薬はどれか。1つ選べ。

  1. メテノロン
  2. レトロゾール
  3. テストステロン
  4. クロミフェン
  5. フルタミド

 

 

 

 

 

正解.5

 解 説     

選択肢 1 ですが
メテノロン(プリモボラン)はタンパク質同化ステロイドです。造血薬として、再生不良性貧血に用いられます。骨粗しょう症や、消耗状態にも用いられます。アンドロゲン受容体遮断薬では、ありません。よって、選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 ですが
レトロゾール(フェマーラ)は、閉経後乳がん治療薬です。アロマターゼ阻害薬です。アンドロゲン受容体拮抗薬では、ありません。よって、選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 ですが
テストステロンは、男性ホルモン=アンドロゲン の一種です。前立腺がん治療には、用いられません。よって、選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 ですが
クロミフェンは、抗エストロゲン薬です。結果的には、フィードバック作用を介してエストロゲン放出が増加します。不妊症の排卵誘発剤として用いられます。アンドロゲン受容体拮抗薬では、ありません。よって、選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 は、正しい選択肢です。
フルタミド(オダイン)は、前立腺がんの治療薬です。非ステロイド性の抗アンドロゲン(男性ホルモン)薬です。

以上より、正解は 5 です。

参考 薬理学まとめ 代表的な性ホルモン代用薬及び拮抗薬 

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