国家公務員総合職(化学・生物・薬学)H30年 問46解説

 問 題     

第十七改正日本薬局方に収載されている医薬品㋐〜㋓のうち、その確認試験の呈色の判定において、塩化鉄(Ⅲ)試液が用いられる医薬品として妥当なもののみを挙げているのはどれか。ただし、確認試験は薬局方に規定されたとおり処理が行われるものとする。

 

 

 

 

 

正解.4

 解 説     

㋐ はフルジアゼパムです。
Bz 系抗不安薬の一種です。

㋑ はデフェロキサミンメシル酸塩です。
鉄排泄剤の一種です。

㋒ はカナマイシンです。
アミノグリコシド系抗生物質の一種です。

㋓ はジラゼプです。
心・腎治療薬の一種です。

塩化鉄による呈色といえば、まずはフェノール性の OH なのですが、本問では見当たりません。そこでもう1つ「エステル→ヒドロキサム酸」とした上での呈色反応を考えます。すると ㋑ はまさにヒドロキサム酸構造が見られます。また、㋓ はエステルが含まれています。

以上より、正解は 4 です。

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