国家公務員総合職(化学・生物・薬学)H28年 問61解説

 問 題     

食品の物性に関する次の記述の㋐、㋑、㋒に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

「マヨネーズにおいて、酢と油が分離することなく均一化しているのは、卵黄に含まれる ㋐ などが乳化剤として働き、 ㋑ 型エマルションを作っているためである。クリームも ㋑ 型エマルションであるが、チャーニングという操作によって、物理的な衝撃を与えることにより ㋒ し、バターに変化する。」

㋐ ㋑ ㋒
1.リポタンパク質  W/O  転 相
2.リポタンパク質  W/O  ゲル化
3.リポタンパク質  O/W  転 相
4.カゼイン     W/O  転 相
5.カゼイン     O/W  ゲル化

 

 

 

 

 

正解.3

 解 説     

㋐ ですが
カゼインは、牛乳などに含まれるリンタンパクの一種です。卵黄に含まれるのは「リポタンパク質」です。正解は 1 ~ 3 です。

㋑ ですが
マヨネーズや生クリームは、水の中に油が分散する o/w (oil in water) 型です。ちなみに、バターやマーガリンは、油の中に水が分散する w/o (water in oil)型です。

㋒ ですが
クリーム→バターのように、型が変わることを「転相」といいます。

以上より、正解は 3 です。

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