問 題
薬物の乳汁移行に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
- 母乳pHは血漿pHよりも高値であるため、塩基性薬物は母乳中に移行しやすい。
- 相対的乳児摂取量は、薬物の乳汁中濃度と母体血漿中濃度の比に100を乗じて算出する。
- 乳汁/血漿中薬物濃度比(M:P比)に影響を及ぼす要因として、薬物の脂溶性、分子量、タンパク結合率、pKaがある。
- ブロモクリプチンは、母乳中への移行が多い。
- 炭酸リチウムは、母乳中へ移行するが、服薬と授乳のタイミングを工夫することで、授乳婦への投与は可能である。
正解.3
解 説
選択肢 1 ですが
「乳汁は、血漿より酸性 = pH 低い」です。よって、選択肢 1 は誤りです。
選択肢 2 ですが
相対的乳児摂取量は「乳児の薬物摂取量(mg/kg/日)÷ 母親の薬物摂取量(mg/kg/日)× 100」のことです。よって、選択肢 2 は誤りです。
選択肢 3 は、正しい記述です。
選択肢 4 ですが
ブロモクリプチンは母乳中へ移行はしません。よって、選択肢 4 は誤りです。※乳汁分泌を抑制することが知られており授乳中の場合、投与を避けます。※この肢はブロモクリプチンの用法の一つである 乳汁漏出症 との混同を狙った選択肢と考えられます。
選択肢 5 ですが
やむを得ず投与する場合は授乳を中止します。タイミングの工夫での対応はできません。よって、選択肢 5 は誤りです。
以上より、正解は 3 です。
類題 101-42
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