問 題
医薬品として未承認のヒドロキノンの軟膏剤を院内製剤として調製してほしいと、皮膚科の医師から薬剤部に依頼があった。
問278
この製剤に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
- 病院内の審査委員会で承認を得て調製し、使用した。
- 使用する患者からインフォームド・コンセントを得た。
- 調製した病院の患者のみに使用できる。
- 効果及び副作用の監視、評価を行った。
- 副作用が生じたとき、医薬品副作用被害救済制度の対象となる。
問279
薬剤部で油脂性基剤を用いて調製することになった。基剤として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- バニシングクリーム
- コールドクリーム
- マクロゴール軟膏
- プラスチベース
- 白色ワセリン
正解.
問278:5
問279:4, 5
解 説
問278
院内製剤に関しては、H24 年度時点において、日本病院薬剤師会から、製造プロセスや目的に応じたクラス分類、及び、それに応じた必要な院内手続きが提案されています。
審査委員会の承認を得ること、患者への説明と自由意志による同意などが求められます。又、院内製剤の流通範囲は、当該医療機関のみです。効果や副作用の監視、評価も求められます。
院内製剤については、副作用が生じたとき、医薬品副作用被害救済制度の対象とはなりません。
以上より、正解は 5 です。
問279
油脂性基剤の代表例は、ワセリン、流動パラフィン、プラスチベース、単軟膏などです。
選択肢 1~3 は、親水性基剤です。
バニシングクリームは、親水性基剤の中でも、乳剤性基剤、o/w型です。親水軟膏などが、同様の分類に含まれます。
コールドクリームは、親水性基剤の中でも、乳剤性基剤、w/o型です。吸水軟膏、加水ラノリンなどが、同様の分類に含まれます。
マクロゴールは、親水性基剤の中でも、水溶性基剤です。
以上より、正解は 4,5 です。
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