薬剤師国家試験 第99回 問337 過去問解説

 問 題     

10歳女児。2日前から発熱(体温38.5℃)が続き、下痢および嘔吐のため小児科を受診した。血圧低下、頻脈などの所見はみられなかった。この患児に輸液剤を投与する場合、細胞外液と細胞内液の両方の補給が可能な開始液(1号液)の組成として最も適切なのはどれか。1つ選べ。

 

 

 

 

 

正解.2

 解 説     

輸液は、大雑把にいって 低張輸液(1号~4号:主に水分の補給。体液全体が増加)とそれ以外(生理食塩水や、リンゲル液) に分類できます。

1号液(開始液)とは、生理食塩水+5%ブドウ糖液です。生理食塩水を、ブドウ糖液で 1/2 ~2/3 に希釈したものです。ブドウ糖の%に注目することで、5%の半分よりちょっと多いぐらいになっている選択肢 2 が正解です。

以上より、正解は 2 です。

ちなみに
細胞外液 → 出血や下痢、嘔吐でまず減少する水分

細胞内液 → 外液が少なくなった時に補充される保存用の水 → 大量に出血や下痢、嘔吐したら不足するような水分 → 特徴として、高齢者になると顕著に減少 と考えておくとイメージしやすいと思います。

コメント