薬剤師国家試験 第99回 問190 過去問解説

 問 題     

緑内障の病態と薬物療法に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。

  1. レボドパは、原発性閉塞隅角緑内障の患者には禁忌である。
  2. ラタノプロストは、ぶどう膜強膜流出路からの房水の流出を促進させる。
  3. ドルゾラミド塩酸塩は、毛様体上皮細胞の炭酸脱水酵素を阻害して房水産生を抑制する。
  4. チモロールマレイン酸塩の点眼薬は、気管支ぜん息のある患者には投与禁忌である。
  5. ジピベフリン塩酸塩は、原発性閉塞隅角緑内障の患者に用いられる。

 

 

 

 

 

正解.5

 解 説     

選択肢 1 ~ 4 は、その通りの記述です。

選択肢 5 ですが
ジピベフリン塩酸塩は、開放隅角緑内障の治療に用いられます。閉塞隅角緑内障には用いられません。よって、選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 5 です。

補足:緑内障の分類 

・大雑把に、原発 か 続発 かに分類。(続発ってのは、他の病気が一次的な原因。)

・原発はさらに、開放隅角緑内障 と、閉塞隅角緑内障に分類される。この分類は、房水の出口である隅角が虹彩により塞がれているかどうか。

開放隅角緑内障というのは、隅角は空いているけど、排水部分の線維柱帯が目詰りしているため、眼圧が上昇している状態。お風呂の湯船で例えるなら、そもそも浴槽のフタが閉まっているのが閉塞。フタが閉まっているから、水道から水を流すと水は外へダブダブあふれちゃう。一方、排水部分のゴム栓を閉めちゃって、フタは開いてるけど排水されないから水道から水を流すと、あふれてくるのが開放というイメージ。補足終わり

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