薬剤師国家試験 第99回 問163 過去問解説

 問 題     

非ステロイド性抗炎症薬及び解熱鎮痛薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. セレコキシブは、シクロオキシゲナーゼ(COX)-2を選択的に阻害するため、血栓塞栓症のリスクは低い。
  2. メフェナム酸は、成人ぜん息患者のぜん息発作を誘発することはない。
  3. アスピリンは、水痘やインフルエンザに感染している小児にライ(Reye)症候群を起こすことがある。
  4. ロキソプロフェンは、消化管障害の軽減を目的としたプロドラッグである。
  5. アセトアミノフェンは、COX-1及びCOX-2を阻害するため、消化管障害が多い。

 

 

 

 

 

正解.3, 4

 解 説     

選択肢 1 ですが
セレコキシブは、COX-2 選択的阻害薬です。長期使用により、心血管系のリスクを上昇させる可能性があります。血栓塞栓症のリスクが低いとは、いえません。よって、選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 ですが
メフェナム酸は、フェナム酸系、NSAIDs の一種です。成人ぜん息患者のぜん息発作を誘発することはない、とはいえません。よって、選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3,4 は、正しい記述です。

選択肢 5 ですが
アセトアミノフェン(カロナール等)は、弱い COX 阻害作用を持つ解熱鎮痛薬です。※消炎作用は、ありません。NSAIDs と異なり、消化管障害が少ないことが特徴です。よって、選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 3,4 です。

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