問 題
2012年5月、利根川水系の各浄水場の水質検査で国の基準をはるかに超える化学物質としてホルムアルデヒドが検出された。
問214
ホルムアルデヒドの検出・定量は、ペンタフルオロベンジルヒドロキシルアミン(A)と反応させ、生じた化合物(B)に対して行う。Bの分析法として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
- 非競合型イムノアッセイ法
- ガスクロマトグラフ-質量分析法
- 原子吸光光度法
- 示差熱分析法
- 紫外可視分光光度法
問215
今回の水質異常の原因物質であり、加水分解によりホルムアルデヒドを発生する化合物はどれか。1つ選べ。
正解.
問214:2
問215:5
解 説
問214
本問では、川の水における、すなわち多量な溶質が溶け込んだ溶液における微量成分の分析を行なっています。すると、原子吸光光度法や、紫外可視分光光度法では、目的物質のみの検出は難しいと考えられます。又、定量ができません。
示差熱分析法は、そもそも溶液の分析には適していません。
非競合型イムノアッセイ法であれば、特異的な検出はできますが定量ができません。
以上より、ガスクロマトグラフ-質量分析法が最も適していると考えられます。正解は 2 です。
問215
加水分解によりホルムアルデヒドが発生する化合物は、選択肢 5 のヘキサメチレンテトラミンです。ヘキサメチレンテトラミンは、工業的に用いられている化学物質です。例えば、ゴム製品などの硬化促進剤などとして用いられています。又、医薬品としても使われています。
以上より、正解は 5 です。
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