薬剤師国家試験 第98回 問193 過去問解説

 問 題     

必要治療数(NNT)に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。

  1. 統計的有意差を検出するために必要な症例数のことである。
  2. 相対危険度減少率の逆数で示される。
  3. 絶対危険度減少率が大きくなるほど大きい値となる。
  4. 必要治療数が大きいほど有効な治療法であると考えられる。
  5. プラセボ群での有効率が25%、実薬群での有効率が50%の場合、必要治療数は4である。

 

 

 

 

 

正解.5

 解 説     

NNT (number needed to treat)とは、治療効果を得るのに必要な、治療必要数です。絶対リスク減少率の逆数で定義されます。

例として、プラセボで60%有効、実薬で80%有効な薬があるとします。すると 20 %有効率が改善しています。(20%、絶対リスクが減少)これは、1人の患者に、プラセボよりも有効になるまで、治療必要数が5人必要ということです。つまり、NNT は5となります。(5人にプラセボ→3人に有効、5人に実薬→4人に有効 ということです)

以上より、選択肢 1~4は誤りです。正解は 5 です。

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