薬剤師国家試験 第98回 問153 過去問解説

 問 題     

交感神経系に作用する薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. アテノロールは、アドレナリンα1受容体を遮断し、脳血管平滑筋を弛緩させる。
  2. ドブタミンは、アドレナリンα2受容体を刺激し、鼻粘膜の血管を収縮させる。
  3. メトキサミンは、アドレナリンα1受容体を刺激し、末梢血管を収縮させる。
  4. プロカテロールは、アドレナリンβ2受容体を刺激し、気管支平滑筋を弛緩させる。
  5. エフェドリンは、交感神経終末でのノルアドレナリンの再取り込みを促進し、気管支平滑筋を弛緩させる。

 

 

 

 

 

正解.3, 4

 解 説     

アテノロールは、β1 選択的遮断薬です。α1 受容体を遮断するわけではないので、選択肢 1 は誤りです。

ドブタミンは、β1 選択的刺激薬です。よって、α2 受容体を刺激するわけではないので、選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3,4 はその通りの記述です。

エフェドリンは、混合型アドレナリン作用薬です。受容体を刺激する上、神経伝達物質の遊離も促進します。しかし、交感神経終末でのノルアドレナリンの再取り込みを促進はしません。よって、選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 3,4 です。

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